トランプの勝因は、「アメリカ人に利益をもたらす政治を実行しようとする唯一の政治家」だから

2017年の1月にホワイトハウスの床を歩くのは共和党候補者のドナルド・トランプだろう。なぜトランプが勝つのか?鍵となるのは「貿易」と「移民」だ。

トランプの人気の秘訣は、「移民」と「貿易」について、大多数のアメリカ人が共感できる立場を貫いていることだ。大企業経営者の間でトランプのようにTPPには絶対反対の立場をとっている人は非常に珍しい。

TPPに関しては、東アジアの国がアメリカと同等の自由貿易をすることはあり得ない。つまり、結果としてアメリカの製造業は、狡猾な政策によってドーピングを受けたアジア各国の製造業と戦うはめになってしまう。

東アジアがアメリカに対して完全に貿易の壁を無くすことはありえない。アメリカの巨大なマーケットが彼らの餌食になる一方で、東アジアのマーケットはアメリカのビジネスには閉ざされている。したがって、巨大な商業圏の規模の恩恵を受けるのはいつも東アジアの国で、アメリカは不利なだけだ。

問題なのは、日本と中国に「ズルいことをしている」という認識がなく「ズルいことをして当たり前」だと思っていることだ。自由貿易の概念が違う以上、東アジアと連携して自由貿易圏をつくろうという試みはアメリカに損害をもたらす運命にある。

日本で殆ど売られていないのはアメリカ車だけではない。いまや世界中どこでもみかけるブランドになったヒュンダイを筆頭とする韓国車の日本でのシェアは0.02%に過ぎない。多くの商品について、日本は韓国の最大の輸出相手であるにも関わらず、車は完全に排除されているのだ。これは国家政策によって、日本の車産業は外国の競合から守られているからだ。

大多数のアメリカ国民に不利益をもたらすTPPだが、いわゆる「主流派」の政治家やメディアによって自由貿易は称賛されてきた。そんな中、大胆に反対を掲げる、トランプ、そしてバーニー・サンダースの登場は、国民にとって長年待ち望んでいたことだろう。

いつも大企業とエリートの立場を取り、国民を裏切り、国家を裏切り続けてきたワシントンに辟易したアメリカ国民が、アメリカ国民の利益を最優先する候補者を愛さない理由はない。

2016年の選挙は、ダヴォス会議に代表されるようなグローバル経済からアメリカの利益を守ること、つまり国家としてアメリカの主権を守るための選挙だ。国境を開き、国民を途上国と競争させようとするグローバリストと、国境を閉じて国民に仕事をもたらすナショナリストの戦いなのだ。
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